約束のネバーランド4巻のネタバレ

ノーマンが持っていたロープと、脚の折れたエマを抱えたイザベラは、グレイス=フィールドハウスに戻ろうとします。運び込まれたエマは、ベッドに横になりながら、目の前にいるノーマンのことを考えるのでした。エマの為に水を取りに行き、戻って来たノーマンにレイは明日の昼に逃げるように告げます。

ノーマンは断ろうとしますが、レイは逃げたフリをしろと言います。ノーマンは自分が逃げて、エマやレイが出荷されるのが許せないのです。するとエマはレイも脚を折るか風邪をひいたら良いと言うのです。それだけノーマンが大事な存在であり、みんなで一緒に逃げようと3人は誓います。

レイは本部に近接する5つの飼育場、それがグレイス=フィールドだと説明します。レイはノーマンに、耳にある発信器を無効化できるアイテムを渡します。これはレイが今までに集めたおもちゃやガラクタで作った物でした。

 

その日の夕食の前に、イザベラが子ども達の前でノーマンの里親が決まったことを報告します。

部屋に戻ったノーマンは、自分の机の引き出しの中に知らないペンを見つけます。

その翌日、ノーマンはレイから貰った発信器の無効化アイテムと、ドンとギルダから貰ったロープを持ち、走っていました。門を越えて、近くにある塀より高い木にロープをくくりつけ、塀をのぼります。そのうちイザベラがノーマンが居ないことに気づきますが、なんとノーマンは戻って来ました。レイは当然怒りますが、ノーマンは伝えたいことがありました。それは塀の向こうが崖だったこと、もう1つは、飼育場は6角形となっていて、塀を挟んで隣同士になっており、第3飼育場の西にあるところが本部で、その区画の先には橋が架かっているということです。その橋から逃げることができるのでした。

 

それからノーマンはレイに貰ったアイテムを返します。ノーマンは最初からハウスに戻って来るつもりだったのです。3人は抱きしめ合い、ノーマンはイザベラと出て行きました。

ノーマンは子ども達にお別れの挨拶をします。そこにはレイの姿はありません。

エマはノーマンの去り際に抱きつき、レイのアイテムをノーマンの耳に当てようとし、発信器を無効化しようとしました。さらにはイザベラを引きつける為、怪我した脚を床に叩きつけようとしたところをノーマンに押し返されました。その後言い争う2人でしたが、イザベラが引き離します。そしてイザベラはノーマンと門の先へと向かうのでした。

そこには車がありました。

 

かつて、ノーマンがエマと一緒に来た場所です。

イザベラはノーマンに部屋で待つように支持し、ノーマンはあるものを目にして、驚愕するのでした。

翌日、ノーマンが居なくなったことに、エマは落ち込んでいました。それはレイも同じです。

エマが力なくベッドに横たわっているところに、イザベラがやって来ます。

イザベラは、ママになって全て諦めなさい、と言います。エマを飼育者として推薦するつもりでいたのです。しばらくしても、エマの様子は良くなるどころか、ますます悪くなっているようでした。覇気のない様子で、時間だけがただ過ぎて行きます。そしてレイも図書室で周りに本をばらまきながら、力尽きた様子でした。その夜、レイは食堂にいました。そこにエマがやって来ます。

 

レイは次の日が誕生日の為、出荷予定日でした。実のところ、2人は本当は諦めてなどいませんでした。

クローネから教わったことを元に、諦めた演技をしていたのです。実際にはその間に2人は、着々と脱獄に向けての準備をしていたのでした。

レイは夜にハウスに火を付けることを提案し、今夜決行しようと言います。

そしてレイは自らオイルを被りました。

 

時計が0時の針を刺して、レイが12歳の誕生日を迎えたその時、レイはマッチを擦り、辺りはたちまち炎が燃えさかります。

エマの叫び声にイザベラが気づき、食堂に向かうと辺り一面の炎を目にしました。

イザベラの発信器の反応で誰かが、炎の中にいるのを知ります。

 

消火器を使おうとしますが、壊れているのか作動せず、後ろを振り返るとそこにはさっき居たはずのエマの姿がありませんでした。もしかしたらエマも炎に巻き込まれたかと、コンパクトモニターで位置を確認すると、近くに居ることが分かった為、エマを探します。すると、床に落ちている誰かの耳を見つけました。

その時、イザベラは子ども達がみんなハウスの中でスリッパではなく、靴を履いていたことに気づくのです。

その頃、ハウスを脱出して、森を駆け抜けたエマはみんなと合流します。そこにはレイの姿もありました。

あの時、食堂でレイがマッチを落とした瞬間、エマが両手で火を叩き消したのです。

エマはノーマンからレイを止めるようにと頼まれていたのでした。

 

他の子ども達がレイ用の服や靴を持って来ています。ある子どもは床にシャツを敷き、その上にソーセージや肉をたくさんのせていきます。どうやら匂いをつけることが目的で、レイの代わりになるようです。エマは手にペーパーナイフを持ち、レイの発信器を取り出す準備を整えました。

みんなが居なくなった食堂で、エマはマッチに火を点けるのでした。

実は、この全ての筋書きはノーマンにありました。

ある日レイの部屋で大量のオイルを見つけたノーマンは、

レイが火事を起こしてその隙に子ども達を逃がし、自分は残る気だと悟ったのです。

ノーマンの机の引き出しには、ペンの他に鍵をはめ込める型が2つ入っていました。これもクローネがノーマンに授けた物でした。

ヒントを得たノーマンはこの2ヶ月間の間、やるべきことは全てエマに指示していたのです。子ども達はみんな、耳の発信器を壊していました。子ども達はみんな知っていたのです。

それはエマがノーマンに、みんなに話そうと言ったからでした。

エマとノーマンがクローネの部屋に行ったあの日、部屋の外では4人の子ども達が聞き耳を立てていました。2ヶ月の間、エマ達は少しずつハウスの仲間に話をし、みんなで協力しながら脱獄に向けて動いていたのです。

そして無事に成功し、塀の前までたどり着いたエマ達でしたが、レイはあることに気づきました。

炎が燃えさかるハウスを前にして、イザベラは立っています。その手元には拾った耳があり、子ども達が生きているなら捕まえられるから良かった、とイザベラは狂気の笑みを浮かべます。その時、イザベラの服が掴まれました。イザベラは驚きます。なんと、フィルが1人、みんなと一緒に逃げずにハウスに残って居たのです。

 

約束のネバーランド4巻感想、見どころ

約束のネバーランド4巻では、レイが発信器を無効化にできるアイテムを作り出して、それをノーマンに渡すんですよね。

おもちゃ、ガラクタからそんな物を発明するレイってすごいなと思います。パッケージには「ミルクキャンディー」って書いてあるから、おもちゃと言うよりはただのお菓子のゴミで、そんなものから作れるのは天才ですよね。

 

見どころはノーマンが逃げようとしたのにハウスに戻って来て、塀の向こうは崖だったとエマ達に告げるシーンです。つまり高さがありすぎて、降りることができないのです。ノーマンが逃げられなかったのが悲しい、印象的なシーンでした。ですが、この区画の西に当たる本部の先には橋があり、そこから逃げられると教えてくれるんです。そもそも、ノーマンは最初からハウスに戻って来るつもりで、みんなに脱獄して欲しいから下見をして来たんですよね。

ノーマンだって本当は死にたくないと言うシーンがあります。それなのに、仲間達のことを想う気持ちが素晴らしい、本当に良い子なんですよね。そして、レイもそうです。

ハウスに火を点け、イザベラの気をひくことでみんなを逃がそうとしていました。

 

エマが火を消してくれたから良かったですが、レイが頭からオイルを被った時はヒヤヒヤしました。エマがそれを止められたのも、ノーマンのおかげなんですよね。

ノーマンは、レイがそうするだろうと見越して、居なくなる前にエマに告げていたのです。

 

居なくなったけれども、全てノーマンの肩書きだったんですよね。その話が全て繋がるところが、この巻では、お~っとすっきりする見どころです。また、ノーマンが居なくなり、覇気のなくなったエマとレイの演技はお見事でした。イザベラはすっかり騙されていたと思います。その演技は3巻でクローネがヒントをくれたからできたことです。その時の言葉が後になり役に立っているのは、エマ達が確実に成長してるなって感じがします。

 

シャツを敷いてソーセージなど肉を並べて、人間の匂いに似せるというのも、ノーマンのアイディアですが、なかなかすごいですよね。

炎が燃えさかる中に肉の匂いがして、なおかつ耳が落ちていたら、レイが中にいると信じてしまいますよね。脳だけでも、と探そうとするところが恐ろしいです。イザベラはすぐに、エマ達がハウス内で靴を履いていた違和感に気づくので、それも流石です。

 

みんながこれまでに色々準備していたから、全員でハウスを出ることができて、とりあえずは無事に成功したから良かったな、と思ったのもつかの間、イザベラのところにフィルが居たのはびっくりしました。イザベラもびっくりしてましたね。何で居るのって感じですよね。

 

多分、逃げ遅れちゃったんだと思いますが、フィルはこれからどうなるのって感じです。

 

まだ小さいから出荷はしばらくはないと思いますが、何にも知らない子が一人で取り残されて可哀想でなりません。助けが来てくれたら良いのですが、イザベラと2人きりは心配です。

 

 

この記事を書いた人

エリック
マンガをこよなく愛する自由人